IPCCは地球温暖化が止まったことを認めている
科学的知見...
気候システム全体を勘定に入れれば、急速なペース - 毎秒広島原爆4発相当 - で地球温暖化が続いていることをIPCCレポートはしめしています。
IPCCは地球温暖化が止まったことを認めています。
「[IPCCは] 地球温暖化の’休止’…が現実であることを認識しています - そして、コンピュータモデルがそれを予測しなかったことを認めています。しかし彼らは、世界の平均温度が1997年以来統計的に有意な上昇をなぜしめさなかったか説明できないのです。」(David Rose)
人気のある気候デマの多くは、あいまいであるという特徴があります。例えば、気候は過去に自然に変化したじゃないかという主張を考えて見て下さい。そう、もちろん変化しました。でも、だから何だというのでしょう? それは、火事原因の調査官に、過去に火事はしょっちゅう自然に発生しましたよ、と語るようなものです。そんなことをすれば、間違いなく、調査官から、はあ?という顔をされるでしょう。過去に自然に起こったからといって、人間が火事を、または気候変化を起こせないことを意味するでしょうか?
同じじ問題が、「休止」 (別名「ハイエイタス」、または、より良い言葉として「スピードバンプ」)という主張にも当てはまります。全球平均表面温度の上昇が過去15年にわたって鈍化したのは本当ですが、それは何を意味するのでしょう?この議論をする時にいつも無視される一つの鍵となる情報は、全気候システムの全体的な温暖化は過去15年間も急速に続いており、その前の15年間よりもむしろ速いということです。
地球気候システム各構成部内の1971年から2010年までのエネルギー蓄積。2013年IPCCレポートから。(Upper Ocean: 上部海洋; Deep Ocean 下部海洋; Ice 氷; Land 陸地; Atmosphere; 大気; Uncertainity 誤差)
スピードバンプが当てはまるのは表面温度だけで、それは地球気候の全体的な温暖化の2%を代表するに過ぎません。上の図の底の小さい紫色の区分が見えますか? それが、気候の一部の、温暖化が「休止した」 部分です。このIPCCの図がしめすように、地球温暖化の90%以上が海洋の温暖化へと行き、広島型の原爆が毎秒4つ爆発するのと同等の速いペースで続いています。
もう一つのしばしば削られる情報は、表面温度の上昇は1998年から2012年までの間は比較的遅かったけれども、 1990年から2006までは比較的速かったことです。より長期で見れば、例えば1990年から2012年までだと、 全球平均表面温度は、気候学者と彼らのモデルの予測通りの速度で温暖化しました。
では、過去10から15年の間は何が変化したのでしょうか? IPCCは、最近の表面温度上昇の鈍化の理由は、外的と内的な気候要因の複合的なものだとしています。例えば、太陽活動は比較的弱く、火山活動は活発だったので、地球の表面に達する太陽エネルギーは少なくなっていました。同時に、海洋は冷たいサイクルの時期に入っており、例えば1999年以後はラニーニャの方が頻発していました。最近の研究の多くは、近年の表面温暖化の鈍化のほとんどは、この海洋サイクルのためであることを示唆しています。
これは将来にとって何を意味するのでしょうか?さらなる地球温暖化を意味します。温暖化「懐疑論者」の多くの論文は、表面温度の測定値を様々な周期で合わせようとしてきました。温度変化を天文周期で説明しようとしたものもありましたし、他には海洋周期や、「スタジアム ウェーブ」で説明しようとしたものもありました。究極的には、これらの論文は、データの中の短期的な波を説明しようとしているに過ぎません。例えば、最近のWyatt&Curryの「スタディアムウェーブ」論文の筆頭著者Marcia Wyattが説明するように、
「この研究の結果は温暖化のハイエイタスに関しては示唆することがあるように見える一方、スタジアム ウェーブは、人為起源の温暖化を支持するものでも否定するものでもありません。スタジアムウェーブ仮説は気候変動の内の数十年規模の自然変動部分を説明しようとしたものです。」
言い換えれば、スピードバンプは、長期的な人為的な温暖化傾向に重なった、短期的な自然気候変動によるものです。Mark Bosloughが述べているように、つまることろ、すべては物理とエネルギー保存に帰着します。ますます化石燃料を燃やすことで、我々は温室効果を増やし続けているのです。増えた温室効果によっ地球にとらえられた余分なエネルギーは単に消えることはできず、どこかに向かわなければなりません。今は、たまたま海により多くが行っており、90年代にはより多くが大気に行っていたのです。
「休止」は本当なのか、それとも恣意的なデータ集めの結果なのかと問われてきました。答えは、データを恣意的に集めれば、「休止」が本当になるということです。まず、表面温度で代表される地球温暖化の2%を恣意的に選ぶことで、残りの98%を無視する必要があります。そして、トレンドがフラットになるくらい十分に短い期間を恣意的に選ぶ必要があるのです。
NASA、GISS、NOAA、NCDCおよびHadCRUT4の1970年1月から2012年11月の各月の全球表面温度アノマリー(緑線)。青線(「懐疑論者」の地球温暖化の見方)は1970年1月-1977年10月、1977年4月-1986年12月、1987年9月1996年11月、1997年6月-2002年12月、2002年11月-2012年11月の各期間に適用した線形トレンド。赤線(現実主義者の地球温暖化の見方)。
この2重の恣意的データ選択により地球温暖化の98%無視しているにも関わらず、さらに、太陽や火山や海洋のサイクルが過去10年間全て冷却方向に働いているにも関わらず、懐疑論者はせいぜいフラットなトレンドを見つけることしか出来ないのです。海が次に温暖サイクルに移行したら何が起こるか推測できますか?それがサイクルということ、つまり巡って来るということです。
Translation by duket, . View original English version.
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